適応障害
適応障害とは、新しい環境に順応に出来ないなどのストレスで情緒が不安定になり、生活に支障を来す障害です。時に抑うつ症状を呈するため、うつ病との鑑別を要しますが、概していえば、適応障害の方がうつ病より障害の程度は軽いと言えます。また、適応障害では、うつ病よりストレス要因が明確であるため、ストレスの軽減、除去が回復の上で大切となります。そこで、治療では患者さんの生活環境を調整し、適応しやすい状態に整えることが第一となります。勿論、薬物療法も行いますが、これはストレスによって引き起こされた精神症状の緩和に用いる程度で、主ではありません。ただし、患者さん側の要因が全くないという訳ではありません。やはりストレスを自ら招きやすい性格特徴が関与してケースが少なからず認められます。そのため、このような場合には、ご本人とその特徴を話題にしながら、より適応的なスタイルを模索してことが重要となります。